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「レシートをためこんでしまい、確定申告の直前に慌てて入力している」「勘定科目が分からず、帳簿づけの途中で手が止まる」——そんな悩みに応えるのが、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、AIが仕訳まで手伝ってくれる確定申告・会計ソフトです。
この記事では、個人事業主・フリーランス・副業をしている会社員に向けて、国内で広く使われている4つのサービス(freee会計・マネーフォワード クラウド確定申告・やよいの青色申告 オンライン・タックスナップ)を比較し、目的に合った選び方を紹介します。法人向けのプランは扱っていません。
AI確定申告・会計ソフトの活用シーン
AI確定申告・会計ソフトは、次のような場面で使われています。
- 日々の帳簿づけの自動化: 口座やカードの明細を取り込み、勘定科目の候補を自動で付けてほしい場面で使われます
- レシートや領収書の整理: 紙のレシートをスマホで撮影し、日付や金額をそのままデータにしたい場面に向いています
- 確定申告書の作成と提出: 入力した取引から申告書を作り、税務署へ行かずに電子申告まで済ませたい場面で活躍します
- はじめての確定申告: 簿記の知識がなくても、案内に沿って必要な項目を埋めていきたい場面でも使われています
- 副業の申告: 本業のかたわら、スキマ時間にスマホで経費を仕分けておきたい場面に向いています
AI確定申告・会計ソフトでできること
表計算ソフトや手書きの帳簿とは異なり、AI確定申告・会計ソフトには次のような機能が備わっていることが多いです。
- 明細の自動取り込み: 登録した銀行口座やクレジットカードから、入出金の明細を自動で取得する機能です
- AIによる自動仕訳: 取り込んだ明細やレシートの内容から、勘定科目をAIが推測して仕訳の候補を作る機能です
- レシートの読み取り: 撮影したレシートから日付・金額などを読み取り、取引として登録する機能です
- 申告書の自動作成と電子申告: 帳簿のデータから確定申告書類を作り、そのまま電子申告で提出する機能です
- AIチャットやAIツール連携: 操作や経費の疑問にAIが答えたり、外部のAIツールから会計データを扱えたりする機能です
AIが付けた仕訳は、あくまで候補です。最終的な申告内容は自分で確認する前提で、どこまで自動化できるか、困ったときに誰に聞けるかを基準に選ぶと失敗しにくくなります。
早見比較表
| freee会計 | マネーフォワード クラウド確定申告 | やよいの青色申告 オンライン | タックスナップ | |
|---|---|---|---|---|
| 得意なこと | 質問に答える形式で申告書を作成、仕訳の根拠がわかる | 連携できるサービスの多さとAIツール連携 | 初年度無料、サポートの手厚さでプランを選べる | スマホだけで経費の仕分けから提出まで完結 |
| 最安の有料プラン | スターター 年払い980円/月(年額11,760円)・月払い1,780円/月 | パーソナルミニ 年払い900円/月(年額10,800円)・月払い1,280円/月 | セルフプラン 年額11,800円(初年度無料) | カンタンプラン 年払い980円/月・月払い1,780円/月 |
| 無料で試せる範囲 | 30日間の無料お試し | 1か月の無料トライアル | セルフ・ベーシックは1年間無料 | 無料プランあり、有料プランは最初の14日間無料 |
| 主なAI機能 | AIによる勘定科目の推測、レシートの読み取り | AI-OCRによる仕訳候補の作成、AI確定申告(β版)、MCPサーバー | 取引データやレシートをAIが自動仕訳 | AIが経費を自動で仕分ける「丸投げ仕分け」、AIアシスタント |
| 消費税申告 | スタンダード以上 | パーソナル以上 | 全プランで対応 | 対応 |
※料金は2026年10月時点の情報です。4サービスとも表示価格は税抜です。プラン内容は変更される場合があるため、最新の料金は必ず各公式サイトでご確認ください。マネーフォワード クラウド確定申告は2026年12月1日に料金改定が予定されています(詳しくは後述)。
freee会計 — 質問に答えながら、仕訳の理由も理解して進めたいなら
freee会計は、〇×形式の質問に答えていくと確定申告書類が作成でき、そのまま電子申告で提出できる確定申告ソフトです。銀行口座やクレジットカード、ECサイト、電子マネーなど1,000以上の口座・サービスから明細を自動で取得し、スマホアプリだけでも日々の取引登録から申告書の作成・提出まで行えます。
AI機能としては、取得した明細や撮影したレシートを、AIによる推測と自分で設定したルールにもとづいて自動で仕訳登録する仕組みを備えています。一度登録した明細はAIが勘定科目を推測し、「なぜこの科目なのか」が分かる解説がつくため、AIに任せきりにせず内容を理解しながら進められる点を特徴として打ち出しています。スマホで撮影したレシートはAIが文字を読み取ってデータ化し、電子帳簿保存法に対応した形で保存されます。
料金プランは4段階です。スターターは年払いで月あたり980円(年額11,760円)、月払いで1,780円/月で、レシート撮影は月5枚まで、消費税申告には対応していません。スタンダードは年払いで月あたり1,980円(年額23,760円)、月払いで2,980円/月で、消費税申告や詳細なレポート、サポートの優先対応が加わります。プレミアム(年額39,800円)と入力おまかせ(年額49,800円)は年払いのみで、プレミアムには電話サポートと最大30時間分の税務調査サポート、他社ソフトからのデータ移行代行が付き、入力おまかせではLINEで送ったレシートをオペレーターが代わりに記帳します(月60件まで、61件目からは1件70円)。入力おまかせ以外のプランは、クレジットカードの登録なしで30日間の無料お試しができます。
※料金は2026年10月時点の情報です。表示価格は税抜です。
こんな人におすすめ
- 簿記の知識がなく、質問に答える形式で申告書を作りたい人
- AIが付けた勘定科目の理由も確認しながら帳簿をつけたい人
- 電話サポートや税務調査のサポートまで付けておきたい人
マネーフォワード クラウド確定申告 — 多くの口座を連携し、AIツールとも組み合わせたいなら
マネーフォワード クラウド確定申告は、銀行やクレジットカードなど2,300以上のサービスと連携し、明細の取得から仕訳、申告書の作成までを自動化できる確定申告ソフトです。青色申告・白色申告の両方に対応し、スマホアプリから電子申告もできます。家計簿アプリ「マネーフォワード ME」のデータから入力することもでき、家計簿アプリの選び方はAI家計簿・資産管理アプリ比較で紹介しています。
AI機能としては、撮影したレシートから仕訳の候補を作る「AI-OCRから入力」のほか、外部のAIツールから会計データを確認・操作できる「MCPサーバー機能」を追加料金なしで使えます。さらに、領収書をアップロードするとAIが内容を読み取って取引明細を作る「マネーフォワード AI確定申告」がβ版として無料公開されています。AI確定申告は事業収入があり不動産収入がない免税事業者が対象で、作った明細をもとに申告書を作成・提出するには、クラウド確定申告の有料プランが必要です。
料金プランは3段階です。パーソナルミニは年払いで月あたり900円(年額10,800円)、月払いで1,280円/月で、消費税申告には対応せず、レシート撮影は月15件までです。パーソナルは年払いで月あたり1,280円(年額15,360円)、月払いで1,680円/月で、消費税申告やレポート機能が加わり、レシート撮影は月30件まで無料です。パーソナルプラスは年払いのみで月あたり2,980円(年額35,760円)で、電話サポートが付き、レシート撮影は月100件まで無料です。クレジットカードの登録なしで使える1か月の無料トライアルがあり、終了後に自動で有料プランへ移行することはありません。
2026年12月1日には料金改定が予定されています。パーソナルミニは月払いが1,680円/月になり(年払いの10,800円は据え置き)、パーソナルは月払い2,880円/月・年払い22,560円、パーソナルプラスは年払い38,160円に変わります。あわせて、パーソナルとパーソナルプラスでは「AI-OCRから入力」の件数制限と超過時のオプション料金(1件20円)がなくなります。すでに契約している場合は、2026年12月1日以降に更新される契約から新しい料金が適用されます。
※料金は2026年10月時点の情報です。表示価格は税抜です。
こんな人におすすめ
- 多くの銀行口座やクレジットカードをまとめて連携したい人
- 家計簿にマネーフォワード MEを使っている人
- AIツールから会計データを扱うなど、新しい使い方を試したい人
やよいの青色申告 オンライン — 初年度の費用を抑え、サポートの手厚さで選びたいなら
やよいの青色申告 オンラインは、会計ソフトの「弥生」が提供する個人事業主向けのクラウド青色申告ソフトです。公式サイトでは、シェアNo.1(MM総研「クラウド会計ソフトの利用状況調査」、2026年3月末時点)と案内されています。簿記の知識がなくても、日付や金額を入力するだけで青色申告に必要な複式簿記の帳簿が自動で作成され、e-Taxによる申告までソフト上で行えます。白色申告にも対応しています。
AI機能としては、銀行明細やクレジットカードの取引データ、スキャンやスマホ撮影で取り込んだレシート・領収書をAIが自動で仕訳します。連携できる金融機関・サービスは2,500以上です。
料金プランは3つありますが、使える機能はどのプランでも同じで、違うのはサポートの範囲です。セルフプランはWebのFAQのみで、1年間無料、その後は年額11,800円です。ベーシックプランは電話・メール・チャットで操作の質問ができ(電話は契約期間中10回まで)、1年間無料、その後は年額22,800円です。トータルプランは仕訳や経理業務、確定申告の相談まででき、初年度は半額の年額19,800円、次年度以降は年額39,600円です。消費税申告もすべてのプランで行えます。初年度の優待価格を利用するには、自動更新の決済方法として口座振替またはクレジットカードの登録が必要で、次年度の更新前に届く案内メールを確認し、契約終了月の前月末日までであればキャンセルできます。このほか、決算・申告機能を除く一部の機能を最大2か月試せる無料体験プランもあります。
※料金は2026年10月時点の情報です。表示価格は税抜です。
こんな人におすすめ
- 初年度の費用をかけずに、申告まで一通り試したい人
- 機能は同じまま、サポートの手厚さでプランを選びたい人
- 困ったときに電話やチャットで操作を質問したい人
タックスナップ — スマホだけで、経費の仕分けをできるだけ任せたいなら
タックスナップは、個人事業主・フリーランスに特化したスマホ向けの確定申告アプリで、iPhoneとAndroidに対応しています。取り込んだ明細を左右にスワイプして事業用とプライベートに分ける「スワイプ仕分け」や、レシートを撮るだけで勘定科目まで自動で判定する読み取り機能を備え、マイナンバーカードがあれば申告書の提出までアプリの中で完結します。開業届の提出や請求書の発行にも対応しています。
AI機能の中心は、AIが経費を自動で仕分ける「丸投げ仕分け」です。QRコード決済の画面のスクリーンショットから支出を読み取る機能や、お金や経費の疑問に24時間答えるAIチャットもあります。上位の安心プランでは、経費が多すぎないかなどを税理士監修の基準で事前に確認する「税務調査リスクチェック」と、税務調査で追徴された場合に利用料を返金する全額返金保証が付きます(適用には条件があります)。freee・マネーフォワード・弥生からのデータ移行にも対応しています。
料金プランは3段階です。無料プランは各機能に制限がありますが、控除のみの申告や雑所得の人は無料で申告できると案内されています。カンタンプランは年払いで月あたり980円、月払いで1,780円/月で、スワイプ仕分けとレシート読み取りを制限なく使えますが、丸投げ仕分けには制限があります。安心プランは年払いで月あたり2,483円(年間29,800円)で、丸投げ仕分けを制限なく使え、税務調査リスクチェックと全額返金保証が加わります。カンタンプランと安心プランは、最初の14日間を無料で試せます。
※料金は2026年10月時点の情報です。表示価格は税抜です。
こんな人におすすめ
- パソコンを使わず、スマホだけで確定申告を終わらせたい人
- 経費の仕分けをできるだけAIに任せたい人
- 税務調査への備えまで含めて安心して申告したい人
選ぶ前に確認したいこと
- 目的を明確にする: 質問形式で理解しながら進めたいならfreee会計、多くの口座を連携したいならマネーフォワード クラウド確定申告、初年度の費用とサポートを重視するならやよいの青色申告 オンライン、スマホだけで済ませたいならタックスナップが向いています
- 年払いと月払いの差を確認: freee会計のスターターは年払いなら年額11,760円ですが、月払いを12か月続けると21,360円になります。確定申告の時期だけ使うのか、1年を通して帳簿をつけるのかで選び方が変わります
- 消費税申告が必要かを確認: 消費税の申告が必要な人は、freee会計ならスタンダード以上、マネーフォワード クラウド確定申告ならパーソナル以上が必要です。やよいの青色申告 オンラインは全プランで対応しています
- 無料期間が終わったあとの扱いを確認: freee会計は無料プランに自動で切り替わり、マネーフォワードは自動で有料プランへ移行しません。やよいの青色申告 オンラインは決済方法の登録が必要なため、続けない場合はキャンセルの期限を確認しておきましょう
- 料金改定の予定を確認: マネーフォワード クラウド確定申告は2026年12月1日に料金が変わります。契約する時期やプランによって負担が変わるため、申し込み前に公式の案内を確認してください
- AIの結果は自分で確かめる: AIによる仕訳や読み取りは便利ですが、誤りが含まれることもあります。申告内容の最終確認は自分で行い、判断に迷う取引は税理士や税務署に相談しましょう
よくある質問
Q. 無料のまま確定申告まで終えられる? A. やよいの青色申告 オンラインは、セルフプランとベーシックプランが1年間無料で、申告を含むすべての機能を使えます。タックスナップは、控除のみの申告や雑所得の人は無料で申告できると案内されています。freee会計とマネーフォワード クラウド確定申告は約1か月の無料お試しがありますが、お試し中は一部の機能に制限があるため、申告まで行えるかは公式サイトで確認してください。
Q. 簿記の知識がなくても使える? A. 4サービスとも、簿記の知識がない人でも使えるように作られています。freee会計は〇×形式の質問に答える方式、マネーフォワード クラウド確定申告は売上や経費を入力すると必要な書類が自動で作られる方式、やよいの青色申告 オンラインは日付や金額を入力すると複式簿記の帳簿が自動で作られる方式、タックスナップはスワイプや撮影で仕分ける方式です。
Q. スマホだけで申告できる? A. タックスナップはスマホアプリで提出まで完結します。freee会計もスマホアプリで申告書の作成・提出まで行え、マネーフォワード クラウド確定申告もアプリから電子申告ができます。アプリからの電子申告には、マイナンバーカードとその読み取りに対応したスマートフォンが必要になるサービスが多いため、事前に準備しておくと安心です。
Q. AIが付けた仕訳はそのまま信用していい? A. 候補として活用し、内容は自分で確認するのが前提です。freee会計は「なぜこの科目なのか」を解説する仕組みを用意しており、タックスナップの安心プランには申告前にリスクを確認する機能があります。マネーフォワード AI確定申告も、AIの出力結果は必ず自分で確認するよう案内しています。
Q. ほかのソフトから乗り換えられる? A. やよいの青色申告 オンラインは、他社ソフトから書き出した仕訳データ(CSV形式)を取り込めます。タックスナップはfreee・マネーフォワード・弥生からのデータ移行に対応しています。freee会計は、プレミアム以上のプランでデータ移行や初期設定の代行を利用できます。
Q. マネーフォワードの料金改定はいつから適用される? A. 改定日は2026年12月1日です。その時点で契約中の場合は、12月1日以降に更新される契約から新しい料金になります。たとえば2026年11月15日に年払いのパーソナルプランを契約した場合、新料金が適用されるのは2027年11月15日の更新からと案内されています。
まとめ
- freee会計: 質問に答えながら、仕訳の理由も理解して進めたいなら
- マネーフォワード クラウド確定申告: 多くの口座を連携し、AIツールとも組み合わせたいなら
- やよいの青色申告 オンライン: 初年度の費用を抑え、サポートの手厚さで選びたいなら
- タックスナップ: スマホだけで、経費の仕分けをできるだけ任せたいなら
4サービスとも無料で試せる期間やプランがあります。まずは自分の銀行口座やクレジットカードを連携し、明細の取り込みと仕訳のしやすさを確かめてから選んでみてください。

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