AIエージェント作成ツール比較|Dify・miibo・Gemini Gems・Copilot Studioの選び方

「社内マニュアルに答えてくれるチャットボットを作りたい」「毎回同じ指示を書かずに済む、自分専用のAIがほしい」——そんな悩みに応えるのが、プログラミングなしでAIチャットボットやAIエージェントを作れるツールです。指示や参考資料を登録しておくだけで、目的に特化したAIを用意できます。

この記事では、代表的な4つのツール(Dify・miibo・Gemini Gems・Microsoft Copilot Studio)を比較し、目的に合った選び方を紹介します。個人が無料で手軽に作れるもの(Gemini Gems)から、主に法人・チームでの利用を想定したもの(miiboの上位プラン・Copilot Studio)までを扱います。なお、ChatGPTのカスタムGPT(GPTs)は2026年12月11日に提供終了が予定されているため、後半で終了の内容と移行先をまとめています。

AIエージェント作成ツールの活用シーン

AIエージェント作成ツールは、次のような場面で使われています。

  • 社内の問い合わせ対応: 就業規則や社内マニュアルを読み込ませ、よくある質問に自動で答える窓口として使われます
  • お客様向けのチャット窓口: 自社サイトやLINEにAIを置き、営業時間外の問い合わせにも対応したい場面に向いています
  • 定型業務の自動化: 文章の要約・分類・下書き作成など、決まった手順の作業をまとめて任せたい場面で活躍します
  • 自分専用のアシスタント: 文章の添削役や学習のコーチなど、毎回同じ指示を書かずに使いたい場面に向いています
  • チームでのノウハウ共有: よく使うプロンプトや資料を組み込んだAIを、メンバー全員で使い回したい場面でも使われています

AIエージェント作成ツールでできること

ツールによって範囲は異なりますが、主に次のような機能が備わっています。

  • 指示の登録: AIの役割・口調・答え方のルールをあらかじめ設定しておく機能です
  • 資料の読み込み(ナレッジ): PDFやWebページ、社内文書などを登録し、その内容に基づいて答えさせる機能です。RAG(検索拡張生成)と呼ばれる仕組みです
  • ワークフローの作成: 「質問を分類する→資料を検索する→回答を作る」のように、複数の処理をつないで流れを組む機能です
  • 外部サービスとの連携: Google ドライブやNotion、社内システムなどとつないで、情報の取得や操作を行う機能です
  • 公開と共有: 作ったAIをWebサイトやLINE、社内ツールに公開したり、URLでほかの人と共有したりする機能です

AIの利用料が月額料金に含まれるツールと、AIモデルの利用料を別に支払うツールがあるため、料金の比較では「何にお金がかかるか」もあわせて確認する必要があります。

早見比較表

Dify miibo Gemini Gems Copilot Studio
得意なこと ワークフローや資料検索を組み込んだ本格的なAIアプリ 国産サービスで、LINEなど複数の窓口に公開 無料ですぐに自分専用のAIを作れる Microsoft 365と連携した業務用エージェント
主な公開先 Webアプリ・Webサイトへの埋め込み・API・MCPサーバー LINE・Slack・Webチャット・API Geminiアプリ内(メールやリンクで共有) Microsoft 365内、Webサイト・アプリなどの外部チャネル(スタンドアロン版)
無料で試せる範囲 Sandbox(200メッセージクレジット・アプリ5個)、自社サーバーで動かすCommunity Editionは無料 30日間のトライアル 無料プランで作成・共有できる 無料試用版あり
最安の有料プラン Professional 月払い$59・年払い$590/年 ホビー 年払い¥2,800/月・月払い¥3,500/月(税抜) Gem自体は無料。使用量の上限を増やすならGoogle AI Plus ¥725/月 Microsoft 365 Copilot ¥4,497/ユーザー/月相当(年払い・税抜)、Copilot Studio ¥29,985/パック/月
主な対象 個人開発者・チーム 個人・法人 個人 法人

※料金は2026年10月時点の情報です。プラン内容は変更される場合があるため、最新の料金は必ず各公式サイトでご確認ください。Difyは米ドル建て、miibo・Gemini・Copilot Studioは日本からのアクセスでは円建てで表示されます。

Dify — 資料検索やワークフローを組んだ本格的なAIアプリを作るなら

Difyは、LangGenius社が開発するAIアプリの開発プラットフォームです。画面上でブロックをつなぐようにしてAIの処理の流れ(ワークフロー)を組める「Workflow Studio」、社内文書などを検索できる形に整える「Knowledge Pipeline」、ツールやAIモデル、外部サービスとの連携を探せる「Marketplace」を備えています。公式サイトとドキュメントには日本語版があります。

作ったアプリは、Webアプリとして公開するほか、チャットウィジェットとして自社のWebサイトに埋め込んだり、APIで自社のサービスに組み込んだりできます。Claude DesktopやCursorなどのAIツールから呼び出せるMCPサーバーとして公開する方法も用意されています。

使えるAIモデルは、OpenAI・Anthropic・Gemini・xAI・Tongyiなどです。プランに含まれるメッセージクレジットでこれらのモデルを試せ、使い切った後は自分で契約したAPIキーに切り替えて使います。

料金は、クラウド版(Dify Cloud)と、自社のサーバーで動かすCommunity Editionに分かれます。Dify Cloudの無料プラン「Sandbox」は、200メッセージクレジット・アプリ5個・メンバー1名までです。Professionalは月払い$59、年払い$590/年で、毎月5,000メッセージクレジット・アプリ50個・メンバー3名まで使えます。Teamは月払い$159、年払い$1,590/年で、毎月10,000メッセージクレジット・アプリ200個・メンバー50名までです。いずれもワークスペースごとの料金で、表示価格は税抜です。Community EditionはDockerで自分のサーバーに導入する無料のオープンソース版で、個人開発者や非商業のプロジェクト向けと案内されており、Difyオープンソースライセンスに従って利用します。大企業向けのEnterpriseは個別見積もりです。

※料金は2026年10月時点の情報です。米ドル建て・税抜です。

こんな人におすすめ

  • 社内文書を読み込ませた問い合わせ用のAIなど、仕組みのしっかりしたAIアプリを作りたい人
  • 作ったAIを自社のWebサイトやサービスに組み込みたい人
  • 自分のサーバーで動かして、データの置き場所を自分で管理したい人

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miibo — 国産サービスで、LINEやWebチャットにAIを置きたいなら

miiboは、株式会社miiboが提供する国産の会話型AI構築プラットフォームです。マニュアルやFAQなどの資料を取り込むだけでAIを作れることを特徴としており、URLやPDF、外部のデータベースを使ったRAGの構築、会話シナリオの設計、ユーザー情報を覚えて一人ひとりに合わせた対話をする機能などを備えています。

使うAIモデルは、ChatGPT・Claude・Gemini・国産LLMなどから選べます。作ったAIはLINE・Slack・Webチャットなど複数の窓口に同じものを展開でき、APIで自社のサービスに組み込むこともできます。Google ドライブやNotionなどの外部サービスとの連携、会話ログを分析して回答の精度を改善する機能、AIの回答の信頼度を自動で評価する機能も用意されています。

会話履歴やユーザー情報などのデータは国内のサーバーに保管され、情報セキュリティの国際規格ISO 27001の認証も取得しています。公式マニュアルやユーザー同士のコミュニティに加え、有償の導入支援サービスもあります。

料金(税抜)は、30日間無料のトライアル(AI作成数10個まで・会話クレジット8,000)から始められます。有料プランは、ホビーが年払いで月額¥2,800・月払いで¥3,500(AI作成数2個まで・会話クレジット8,000)、スタンダードが年払いで月額¥14,000・月払いで¥17,500(5個まで・30,000)です。スタンダードでは管理者の招待や、自分で契約したGPTのAPIの利用ができます。プレミアムは年払いで月額¥46,000・月払いで¥57,500(15個まで・100,000)で、miiboマークの非表示や請求書払いに対応します。複数チームで使うエンタープライズは月額¥120,000〜です。

※料金は2026年10月時点の情報です。表示価格は税抜です。

こんな人におすすめ

  • 日本語のマニュアルやサポートを頼りに、AIづくりを進めたい人
  • LINEやWebサイトのチャットにAIの窓口を置きたい人
  • データを国内のサーバーで管理したい法人

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Gemini Gems — 無料ですぐに、自分専用のAIを作りたいなら

Gemini Gems(Gem)は、GoogleのAI「Gemini」に役割や指示を覚えさせて、自分専用のAIとして使える機能です。2025年3月から無料のユーザーにも提供されるようになり、現在は無料プランでも利用できます。翻訳係や献立のアドバイザー、文章の添削役など、よく頼む作業ごとにGemを作っておくと、毎回同じ指示を書かずに済みます。

作り方は、パソコンのブラウザでGeminiを開き、サイドバーの「Gem」から「Gem を作成」を選んで、名前とカスタム指示を入力するだけです。指示の文章はGeminiに書き直してもらうこともできます。参考資料として、パソコン内のファイルやGoogle ドライブのファイル、NotebookLMのノートブックを追加でき、Google ドライブのファイルは最新の内容が反映されます。パソコンで作ったGemは、スマートフォンのGeminiアプリやGoogle Workspaceのサイドパネルからも使えます。なお、音声で会話するGemini Liveでは使えません。

作ったGemは、メールアドレスを指定するかリンクを送ることで、ほかの人と共有できます。相手の権限は、使うことと指示の確認ができる「閲覧者」と、指示の変更やさらなる共有もできる「編集者」から選べ、アクセスできる期間も設定できます。Gemは、Geminiアプリの中で自分や共有相手が使うための機能で、DifyやmiiboのようにWebサイトやLINEへ公開する機能は案内されていません。

料金は、Gemの作成と利用そのものは無料です。有料のGoogle AIプランにすると、Gemini全体の使用量の上限が増えます。Google AI Plusは¥725/月(無料版の2倍)、Google AI Proは¥2,900/月(無料版の4倍)、Google AI Ultraは¥14,500/月(Proの5倍)と¥32,000/月(Proの20倍)の2種類です。

※料金は2026年10月時点の情報です。日本からのアクセス時の円建て表示です。

こんな人におすすめ

  • お金をかけずに、まずはAIエージェントづくりを試してみたい人
  • 普段からGmailやGoogle ドライブを使っている人
  • 家族や同僚と、便利な指示を組み込んだAIを共有したい人

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Microsoft Copilot Studio — Microsoft 365と連携した業務用エージェントを作るなら

Copilot Studioは、Microsoftが提供する法人向けのAIエージェント作成ツールです。Power Platformのコネクタを使って社内外のシステムとつないだり、Azure AI FoundryやAzure AI Searchにある既存のデータやモデルを活用したりできます。作ったエージェントの利用状況やコストは、Power Platform 管理センターで管理できます。

使い方は、Microsoft 365 Copilotの契約に含まれる範囲と、単体で契約するスタンドアロン版の2つに分かれます。Microsoft 365 Copilotには、Microsoft 365の中で使う社内向けのエージェントを追加費用なしで作れる機能が含まれています。業務の合間に手早くエージェントを作れる「エージェント ビルダー」も用意されています。一方、WebサイトやアプリなどMicrosoft 365の外にエージェントを公開するには、スタンドアロンのCopilot Studioが必要です。公開されたエージェントを使う人には、ライセンスは必要ありません。

料金は、Microsoft 365 Copilotが1ユーザーあたり月額¥4,497相当(年払い・税抜)で、法人向けのMicrosoft 365のプランを契約していることが前提です。スタンドアロンのCopilot Studioは、25,000 Copilotクレジットを含むパックが月額¥29,985/パックで、組織全体で使うライセンスとして販売されています。エージェントが応答やアクションを行うたびに、内容に応じたクレジットが消費されます。使った分だけ後から支払う従量課金制(Azureのサブスクリプションが必要)や、前払いで最大20%安くなる事前購入プランも選べます。無料試用版も用意されています。

※料金は2026年10月時点の情報です。日本からのアクセス時の円建て表示です。

こんな人におすすめ

  • 社内でMicrosoft 365やTeamsを使っている法人
  • 社内システムとつないだ業務用のエージェントを作りたい情報システム部門
  • 管理画面で利用状況やコストを一元管理したい組織

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ChatGPTのGPTsは2026年12月に提供終了、これから作るなら?

ChatGPTで自分専用のAIを作れる「カスタムGPT(GPTs)」は、2026年12月11日に提供終了が予定されています。OpenAIは、GPTsの代わりに「プラグイン」への移行を案内しています。

すでに、Free・Go・Plus・Proの個人向けアカウントでは、新しいGPTの作成と公開ができなくなっています。作成済みのGPTは提供終了日まで使え、条件を満たせば編集もできます。新規作成が続けられるのは、Business・Enterprise・Eduのワークスペースのみです。

GPTを作った人は、「マイ GPT」から「プラグインに移行」を選ぶと、GPTをプラグインに移せるようになります(アカウントによって提供の時期は異なります)。移行すると、GPTの指示はプラグインの「スキル」に、ナレッジファイルは参照ファイルに、接続していたアプリはプラグインのアプリに引き継がれます。一方で、外部サービスとつなぐ「カスタムアクション」、共有の設定、選んでいたモデルは引き継がれません。これまでの会話は、提供終了後も引き続き確認できます。

これから自分専用のAIを作るなら、個人で手軽に使うにはGemini Gems、Webサイトや社内向けに公開するならDifyやmiibo、Microsoft 365を使う法人ならCopilot Studioが候補になります。ChatGPT・Gemini・Claudeそのものの違いは、ChatGPT・Gemini・Claudeの初心者向け比較で紹介しています。

選ぶ前に確認したいこと

  • 目的を明確にする: 自分専用のAIを手軽に作るならGemini Gems、資料検索やワークフローを組んだ本格的なAIアプリならDify、国産サービスでLINEなどに公開するならmiibo、Microsoft 365と連携する法人ならCopilot Studioが向いています
  • 公開したい場所を確認: 自社サイトへの埋め込みはDify、LINEやSlackへの公開はmiibo、Microsoft 365の外への公開はスタンドアロンのCopilot Studioが対応しています。Gemini Gemsは、Geminiアプリの中で共有して使う形です
  • AIの利用料の扱いを確認: Difyのクラウド版はプランのメッセージクレジットを使い切ると自分のAPIキーに切り替える仕組みで、Community Editionではサーバー代とAPIの利用料が別にかかります。Copilot Studioはクレジットの消費量で費用が決まるため、利用量の見込みを立ててから契約しましょう
  • データの置き場所を確認: 社内文書や顧客の情報を扱う場合は、データがどこに保管されるかを確認しましょう。miiboは国内のサーバーで保管し、DifyはCommunity Editionや大企業向けのEnterpriseなら自社の環境で運用できます
  • 業務の自動化が主な目的なら: AIとの対話よりも、アプリ同士をつないだ作業の自動化が中心なら、AIワークフロー自動化ツール比較で紹介しているZapierやn8nなども選択肢になります

よくある質問

Q. AIエージェントとAIチャットボットは何が違う? A. AIチャットボットは質問に答えることが中心で、AIエージェントは目的に向けて資料を調べたり、外部のサービスを操作したりと、複数の作業を自分で進められるものを指すことが多いです。ただし、この記事で紹介したツールのように、両方を作れるサービスが増えており、呼び方の境目はあいまいになっています。

Q. 無料でどこまで作れる? A. Gemini Gemsは無料プランで作成・共有まで使えます。DifyはSandbox(200メッセージクレジット・アプリ5個)で試せ、自社のサーバーで動かすCommunity Editionは無料です。miiboは30日間のトライアル、Copilot Studioは無料試用版で試せます。

Q. プログラミングの知識は必要? A. 4ツールとも、画面の操作だけで基本的なAIを作れます。ただし、DifyのCommunity Editionを自分のサーバーで動かす場合や、APIで自社のサービスに組み込む場合は、サーバーや開発の知識が必要になります。

Q. 作ったAIを自社のWebサイトに置ける? A. Difyはチャットウィジェットとしての埋め込み、miiboはWebチャットやAPIでの組み込みに対応しています。Copilot Studioは、スタンドアロン版でWebサイトなどの外部チャネルに公開できます。Gemini Gemsには、Webサイトへ公開する機能は案内されていません。

Q. 作成済みのGPTsはどうすればいい? A. 2026年12月11日の提供終了までは使えます。作った本人は「マイ GPT」から「プラグインに移行」を選んでプラグインに移せますが、カスタムアクションや共有設定は引き継がれないため、早めに移行して動作を確かめておくと安心です。

Q. お客様向けの問い合わせ窓口を作りたい場合は? A. miiboやDifyでも作れますが、有人対応への切り替えや問い合わせの管理まで1つのツールで行いたい場合は、AIカスタマーサポート・チャットボット構築ツール比較で紹介している専用ツールも検討するとよいでしょう。

まとめ

  • Dify: 資料検索やワークフローを組んだ本格的なAIアプリを作るなら
  • miibo: 国産サービスで、LINEやWebチャットにAIを置きたいなら
  • Gemini Gems: 無料ですぐに、自分専用のAIを作りたいなら
  • Microsoft Copilot Studio: Microsoft 365と連携した業務用エージェントを作るなら

まずはGemini Gemsで、よく頼む作業を1つAIにまとめてみると、AIエージェントで何ができるかがつかみやすくなります。社内やお客様向けに公開したくなったら、DifyやmiiboのトライアルやCopilot Studioの無料試用版で、実際の資料を読み込ませて試してみてください。

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